学力低下について
最近よく取りざたされているのが子供たちの学力低下。
これはゆとり教育がもたらしたものではないかといわれていますが、現在文部科学省をはじめとする政府機関は、ゆとり教育が学力低下の最大の原因だとは、ハッキリとは断言していないそうです。それどころか、ゆとり教育と学力低下の因果関係を示すデータは、ほとんどないと主張しています。
確かにすべてがゆとり教育の結果とはいいづらいですが、やはり勉強する時間を減らしているという意味では学力低下もままならにのではないでしょうか。
ゆとり教育の成果の検証についてははっきりされていないようです。
どんな施策でもその成果を検証するには、それに足るだけのデータが必要です。しかし殊この分野に限って言えば、ゆとり教育に移行した後の正確な学力データがあまり示されません。学力を診断するテストなら例年、センター試験という全国共通の試験があるのですから、いくらでもデータはありそうなものです。
しかし、現状で最も信頼性のあるセンター試験のデータは、文部科学省の検証データではなく大手予備校が分析したものという現状なのです。現在ゆとり教育は見直しの方向で議論が進んでいますが、なぜ十分なデータ検証をしないのだろうという疑問がついてまわるのです。
ゆとり教育の逆説的成果まででているのです。
ゆとり教育がもたらした学力低下という逆説的な成果を補うため、学校現場も大変な努力を必要とされています。特に漢字の読み書きや計算力を補うために、朝の10分間を使って100マス計算や漢字の書き取り練習をする学校は数多くあります。
このような現場の努力の甲斐もあって、なんとか学力が一気に落ち込むことを逃れているというのが現状なのです。
せっかくのゆとり教育をこのように補うかたちになってしまっては意味がないと思います。
もっと子供たちの自発性をうながしてゆとり=自由な発想、独自性となるような教育へ発展してほしいです。