夫は昔と今で正反対である

私の夫は今でこそ見た目もまったく派手ではなく、真面目に仕事をしているが、昔は結構やんちゃをしていたらしい。
10代の頃の写真を見せてもらったことがあった。
そこには髪を金髪に染めて、ガラの悪い仲間といっしょにいる夫が写っていた。

中学・高校時代は頻繁に授業をさぼって誰かの家で麻雀をし、学校に行っても馬鹿騒ぎをして授業を妨害した。
コンビニの前でたむろし、よく喧嘩もしていた。
学校の窓を割ったことがあるという話も聞いた。
だから、義母もよく頭を下げて回っていたという。

今では考えられないことである。
夫のそんな過去の話を聞いた際、私は「中学か高校のときに同級生だったら、絶対話してなかったよね」と言った。
それには夫も同意していた。

私は昔からどちらかというと地味で真面目、更には人見知りをする性格で、高校生の頃まではおしゃれにも興味がなかった。
制服を着崩すこともなく、髪を染めたこともなく、授業も真面目に受けていた。
派手な人たちとは付き合いがなかったし、怖くて話すこともできなかった。
正直言って関わりたくなかった。

私は過去の夫とは正反対の存在だったのだ。
それが今は夫と結婚して夫婦となっているのだから、人生とはなんとも不思議なものだ。

夫が過去に荒れていたことを知ったからといって、彼との関係性は変わらない。
確かに驚きはしたものの、大事なのは過去ではなく今の彼なのだ。

ただ、過去の経験があるからこそ、今があることは覚えておきたい。
過去に様々な経験をして、失敗や後悔することもあって、それでも前を向いて歩んできたからこそ、今の夫と自分がいる。
今が一番大切だけれど、過去の思い出も大切にしていきたい。

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